ITパスポートとは? これだけは知っておきたい。

2020年5月31日

職場で流行ったために、(しぶしぶ)受験したITパスポート。今ひとつわかりにくい試験なので、とりあえずこれだけは知っておきたいという内容をまとめました。

どんな試験か? 試験の概要

iパスは、ITを利活用するすべての社会人・これから社会人となる学生が備えておくべき、ITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験です。(公式ページより)

ITに関する基本知識を問うだけのテストです。個人的には、情報系の人が受けるべき試験ではなく、事務・営業・企画・戦略などの人たちに(最低限)必要な知識という感じです。というのも、ネットワーク、パソコン、AIなどのIT関連だけでなく、ストラテジ系やマネジメント系という、企業人であれば必須の知識も問われるからです。正直、企業に勤めていて、多少パソコンを使える人ならば、知っていたほうがよいという知識がほとんどということです。

ちなみに、ストラテジ系とマネジメント系というのはこんな感じです。

ストラテジ系:企業活動、企業戦略、ビジネスインダストリなど
マネジメント系:システム開発の流れ、プロジェクトマネジメントなど

試験内容

ストラテジ系(経営全般):35問程度
マネジメント系(IT管理):20問程度
テクノロジ系(IT技術):45問程度

合計100問を、2時間でときます。 四肢択一式で、記述はありません。試験はパソコンで行われ、マウス等を使って解答を選びます。

試験終了のボタンを押すと、少し待ったあとに(1分ほど)、得点が表示されます。正式な合否ではありませんが、受けた直後に合否が分かるようになっています。

ストラテジ系(35問程度)

企業活動 企業活動や経営管理、業務分析、パレード図などの手法、財務諸表、損益分岐点など
法務 知的財産・個人情報保護などの法規、ライセンス管理、コンプライアンスなど
経営戦略マネジメント SWOT分析、PPMなど。一般的なオフィスソフト
技術戦略マネジメント 技術開発戦略の意義、目的
ビジネスインダストリ 電子商取引・ICカードなどのシステム、AI、組み込みシステム、ロボットなど
システム戦略 情報システム戦略、PCやネットワークを使った業務の自動化、効率化、クラウド、AIやビッグデータなど
システム企画 システム化計画の目的、業務要件定義、提案依頼書など

マネジメント(20問程度)

システム開発技術 システム開発のプロセス~要件定義、システム設計、プログラミング、テスト、保守~
ソフトウェア開発管理技術 開発モデルや開発に関する意義、目的
プロジェクトマネジメント プロジェクトマネジメントに関する様々なこと
サービスマネジメント ITサービスマネジメントやサービスデスクなど
システム監査 システム監査に関すること、その流れ。ITガバナンス、内部統制など

テクノロジ系(45問程度)

基礎理論 二進法、ビット・バイトなどの情報量など
アルゴリズムとプログラミング アルゴリズムの基本、プログラミングに役割
コンピュータの構成要素 コンピュータの基本構成、CPUやメモリの種類と特徴、記録媒体、デバイスなど
システム構成要素 システムの構成や形態、システムの性能・信頼性・経済性
ソフトウェア OS、ファイル管理、バックアップ、オフィスツールなどソフトに関すること
ハードウェア コンピュータ・入出力装置の種類や特徴。ようはパソコンの機械部分について
ヒューマンインターフェース GUIやWebデザイン、ユニバーサルデザインなど。ユーザーの使いやすさ
マルチメディア 画像や動画などの種類や特徴、情報の圧縮など
データベース データベースの意義や目的・考え方、データの分析・設計、データベースの処理方法など
ネットワーク LANやWANの種類と構成、IPアドレス、通信プロトコル、インターネット、メール
セキュリティ ネットワーク社会の情報セキュリティ、マルウェア、セキュリティ対策の技術、セキュリティの管理

私は情報系に精通しているわけではないので、最初に出題範囲を見たときには難しそうだなと思ったのですが、頻出の単語も馴染みのあるものが結構ありましたし、図の多いテキストで勉強するとよくわかります。また、職種にもよるかと思いますが、会社(職場)での一般常識というべき内容も多いため、勉強をはじめてみれば思ったほどには抵抗感がないと思います。

試験会場には学生さんも多かったのですが、むしろ学生のほうが大変かもしれません。IT分野はさておき、ストラテジとマネジメントのほうがイメージが掴めずにわかりにくいかもしれません(経済学部などはのぞく)。

採点と合格基準

総合評価点
600点以上/1,000点(総合評価の満点)分野別評価点
ストラテジ系  300点以上/1,000点(分野別評価の満点)
マネジメント系 300点以上/1,000点(分野別評価の満点)
テクノロジ系  300点以上/1,000点(分野別評価の満点)

わかりにくい基準ですが、簡単にいえば各分野を1000点満点にした場合に300点以上取り、さらに全ての問題を1000点満点にして600点以上取れということになります。

ぞれぞれの分野で3割以上を取り、100問中6割ちょっと取れれば(だいたい)大丈夫と考えて差し支えないかと。実際には、100問のなかにダミー(今後の出題を評価するだけの問題)が8問含まれているため、総合評価は92問、分野別評価はストラテジ系32問、マネジメント系18問、テクノロジ系42問で行うとのことですが。

極端な話をすると、テクノロジ系が苦手な人は、ストラテジとマネジメントに力を入れても合格するということです。
ストラテジ850点、マネジメント900点、テクノロジ系450点でも、(おそらく)合格するだろうと思います。あまり小難しく考えず、得意な分野に力を入れ、苦手分野を500点に近づけるだけでもOKという試験です。

受験の申し込みは?

基本的にオンラインでの申し込みになります。公式ページから申し込んでください。

公式ページの説明フロー

なお、公式で疑似体験用ソフトウェアが配布されています。1度くらいはチェックしてから受験を迎えると安心です!

公式の疑似体験用ソフトウェア

ダウンロードして、解凍すればプレテストが受けられます。

まとめ

これを取れば、情報関連職に就きやすいという資格ではありません。情報関連の仕事に就きたいのであれば、ITパスポートの上位資格「基本情報技術者」を取得する必要があります。

が、事務・営業・総合職などに就職したい学生や、それらの仕事をしている人にとっては、「一応、ITの知識がありますよ!」とアピールできる資格ではあります。取って損はないかなと思っています。

なお、高校生で専門学校を希望されている方。入学の際に学費免除ができるケースがあるのですが、ランク決めのリストにITパスポートが入っているところもあります。はやいうちに専門学校の学費免除のリストを確認することをお勧めします。情報系の学校だと、在学中にITパスポートを取らせるところも多いようで、先に取得しておくと基本情報技術者の勉強がはかどるらしいです。

また、就職を控えている大学生も、会社がITパスポートの取得を推奨しているケースがありますので、公式ページで確認してみてはいかがでしょう。かなり多くの会社さんの名前がありますし、うちのように全社上げてとはいきませんが。部内「できれば取り組みましょう」と後押しされることもあります。

ITパスポート試験活用事例

仕事をされている方でITが苦手という人は、ストラテジ系とマネジメント系から取り組みましょう。ITも多少は出てきますが、営業や事務をしていると実践している内容も多いです。テクノロジ系から入るよりは拒否感が少ないと思います。

勉強法と受験体験記は以下のページをご覧ください。