2019年発表の文芸各賞をリストアップ

2019年下半期の直木賞・芥川賞が発表になりました!
1年間の文芸各賞の作品をリストアップします。これで、2018~2019年にかけてどんな作品が注目されたのか一目瞭然。

ジャンルに関しては、はっきりと大衆小説、純文学と記していない賞もありますので、その場合は候補作から傾向をみています。

また、他にも多数の賞がありますが、知名度の高い賞や大手出版社が関係しているものにしぼりました。

文芸各賞リスト

作品 ジャンル 関係する出版社等
本屋大賞 瀬尾まいこ『そして、バトンは渡された』 ノンジャンル 書店員
直木三十五賞 大島真寿美『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』(上)
川越宗一『熱源』(下)
大衆小説 文藝春秋
芥川龍之介賞 今村夏子『むらさきのスカートの女』(上)
古川真人『背高泡立草』(下)
純文学 文藝春秋
山本周五郎賞 朝倉かすみ『平場の月』 大衆小説 新潮社
三島由紀夫賞 三国美千子『いかれころ』 純文学 新潮社
中央公論文芸賞 吉田修一『国宝』 大衆小説 中央公論新社
谷崎潤一郎賞 村田喜代子 『飛族』 ノンジャンル 中央公論新社
織田作之助賞 窪美澄『トリニティ』 ノンジャンル 大阪文学振興会
山田風太郎賞 月村了衛『欺す衆生』 大衆小説 KADOKAWA
野間文芸賞 松浦寿輝 『人外』 純文学 講談社
野間文芸新人賞 古谷田奈月『神前酔狂宴』
千葉雅也『デッドライン』
純文学 講談社
吉川英治文学賞 篠田節子『鏡の背面』 大衆小説 講談社
吉川英治文学新人賞 塩田武士 『歪んだ波紋』
藤井太洋 『ハロー・ワールド』
大衆小説 講談社
柴田錬三郎賞 姫野カオルコ 『彼女は頭が悪いから』 大衆小説 集英社
大藪春彦賞 河崎秋子『肉弾』
葉真中顕『凍てつく太陽』
大衆小説 徳間書店

こうしてみると、各出版社ごとに文芸賞があるんですね。とくに、直木賞・芥川賞のように、大衆小説と純文学ごとに賞を持っている出版社さんが多いです。

注目の作品

さすがに全てを読んではいなくて、取り急ぎ『欺す衆生』(月村さん)を読みたいなと思いました。『欺す衆生』は山田風太郎賞を受賞していますが、このとき『熱源』もノミネートされていたんですよね。

ちなみに、織田作之助賞の『トリニティ』は、上半期の直木賞ノミネート。このときの受賞作は、『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』ですね。

複数の候補になることも多いので、こっちでとって、あっちで落ちていうことも。今まであまり気にしてきませんでしたが、選評が読みたくなってきました。