映画ファンなら誰でも知っている 古いけどすごい映画(ちょっとマイナー編)
映画好きならだいたい知っているけれど、ほんのりマイナーな名作映画をご紹介します。
今回は2000年頃の少し古い名作を集めてみました。
ヴァージン・スーサイズ(2000年)
ソフィア・コッポラさんの初監督作品。『ゴッドファーザー』シリーズで有名なコッポラ氏の娘です。
繊細で、感性豊かな映像美で知られる映画監督で、切ないガーリー・デイズを独自の視点で描き出します。映画の原作は『ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹』(ジェフリー・ユージェニデス)。
リズボン家の姉妹が自殺した。何に取り憑かれてか、ヘビトンボの季節に次々と命を散らしていったのだった。美しく、個性的で、秘密めいた彼女たちに、あの頃、ぼくらはみな心を奪われ、姉妹のことなら何でも知ろうとした。だがある事件で厳格な両親の怒りを買った姉妹は、自由を奪われてしまった。ぼくらは姉妹を救い出そうとしたが、その想いが彼女たちに伝わることは永遠になかった…甘美で残酷な、異色の青春小説。
小説の方もおすすめです。姉妹に心を奪われた少年たちが描き出す、崩壊の一年。原作の世界観を壊さず、新たな世界を描き出した映画。映画の世界観を補完するように、少年と少女たちの思春期を編ますことなく描いた原作。どちらもとてもよかったです。
フロム・ヘル(2001年)
ジョニー・デップ主演のサスペンス・スリラー。
”切り裂きジャック事件”を取り上げた本作。
1888年のロンドン、ホワイトチャペル。メアリ(ヘザー・グラハム)の娼婦仲間が殺されます。同じ頃、アバーライン警部(ジョニー・ディップ)はアヘンに耽り、その幻覚のなかで殺人事件を目撃し……。
ジャック・ザ・リッパーの正体に挑む衝撃作。
ジョニー・ディップといえば、「シザー・ハンズ」や「チャーリーとチョコレート工場」のほうが有名で、本作を知らないかたも多いとか。もったいないです!
ストーリーも、映像も、キャストの演技も、すべて一級品。
個人的には、ジョニー・デップ作品の中で一、二を争うできです。メアリ役のヘザー・グラハムも美しい!
切り裂きジャックの正体を追うストーリーなのですが、待ち受けるのは衝撃の真相。ストーリーがよくできているのでそこへいってしまう違和感もありません。時代設定も(私はそんなに詳しくないけれど)よく反映されているのではないかと思います。
ブラックホークダウン(2002年)
1993年10月3日。東アフリカに位置するソマリアの首都モガディシオに、100名の米軍特殊部隊の兵士たちが舞い降りた。彼らの任務は独裁者アイディート将軍の副官2名を捕らえること。当初、作戦は1時間足らずで終了するはずだった。しかし、2機の最新鋭ブラックホーク・ヘリが撃墜されたことから、兵士たちの運命は一変する。仲間の救出にあたる彼らは、想像を絶する地獄絵図の真っ只中に取り残されることになった・・・
プライベートライアンと比較されることの多い作品ですが、視点や思想が大きく違っています。
ちなみに、プライベートライアンはこういう映画です!
激烈を極めたノルマンディ上陸作戦で、3人の兄を亡くしたライアン2等兵。彼を無事に故郷に送り届けるため、8人の特命隊が組まれた。軍上層部のこの命令に疑問をもちながらも、8人は過酷な戦況をくぐり抜けてライアンを探す。「1人の新兵の救出に、8人が命を賭ける価値があるのだろうか?」
プライベートライアンは特命(理不尽とも思える)に対して、8人それぞれの考え方が出てきます。考えるさせるテーマではるのですが、重いし、最初の命令からして「?」と思っています。
ですが、ブラックホークダウンはどちらかというと「仲間を救う!」という意思で向かっていく物語です。実話をもとに作られており、撃墜された仲間を救おうと兵士たちが向かっていくのですが……ヘリを降りて直面するのは現代の戦争のリアル。巻き込まれている市民、少年兵、本来の作戦からずれていく現実。じょじょに浮かび上がってくる傍観、敵意、対立。熱に浮かされた都市で起こった戦争が描かれていきます。
アメリカ(兵士の上層部含む)にも、兵士にも、そして市民にも肩入れすることなく描いているので(感動的・印象的に描いても、その次の場面で反転する)、片側からの戦争ではなく、戦場を俯瞰して描き切ろうとしているように思えました。
ときどき挿入されるドキュメンタリーのような映像もリアルです。考えさせられる映画です。
スリーパーズ(1996年)
ブラッド・ピットとロバート・デ・ニーロ、初共演作。
「スリーパー」とは「州が管理する施設内で9ヵ月以上の期間収容される採決を受けた青少年犯罪者」のこと。「スリーパーズ」となった4人の少年たちの血よりも濃い友情と、少年院で受けた心の傷を癒すための復讐の物語。
少年院に入った少年4人が主人公です。少年院で受けたトラウマ(性的虐待)が人生に暗い影を落とし、友情で結ばれた4人に重くのしかかっています。
成人後、2人がレストランで看守と出会い殺してしまうのですが、その事件を担当することになった検事補が、4人のうちの1人であるマイケル。また最後の一人は新聞記者となっており、マイケルと彼が組んで、法を犯した2人を救おうと奮闘する話になります。この過程で、少年院であった虐待が公になっていくのです。
ストーリーは辛いし、重いし、全体的に暗いです。そのうえ、小説がノンフィクションといわれていたのですが、実際はそうではなかったことが判明。これらのせいで、妙に評価の低い映画となっていますが、見ていて引き込まれる展開になっています。とにかく、役者さんが豪華です。ケヴィン・ベーコンとか、ダスティン・ホフマンもご出演。過去と現在が複雑に入り組んでいますが、ストーリーが整理されていてわかりやすいです。
ブラッド・ピットといえば、『セブン』がやっぱり大きかったなと思うのですが、こちらは有名すぎるのでリストアップしていません。セブンのすぐ後だったので、『スリーパーズ』もわりと話題になったと思うのですが、あまり知られていないような気がするのでご紹介。
キューブ (1997年)
ある日突然理由もなく、男女6人が鋼鉄の立方体の部屋に閉じ込められる。そこは他にもたくさんの同じ部屋があり、その集合体で作られた、巨大な立方体(CUBE)になっていた。各部屋に6つあるハッチの中からひとつを選び隣室へ移動しながら出口を探す以外、脱出方法はない。しかも部屋には様々な殺人トラップが仕掛けられている! そんな極限状態の下、絶望的なサバイバルを繰り広げる6人。
やがて一つ一つ謎と罠をクリアしてゆくうちに、彼らの精神状態が徐々に狂い始めてゆく。
91分という短めの映画です。ワンアイディアで、続編は今ひとつといわれている映画ですが、その「ワンアイディアがすごい!」です。超空間に閉じ込められたというSF設定は、これが起点となっている気がします。
なにがすごいって、立方体の部屋を謎をときながら移動していくだけなのに、めちゃくちゃリーダビリティがあることです。キャラクターは秀逸だし、仕掛けやそれに付随するストーリーもいいです。しかも、映画の時間が91分なので、ちょっと物足りないくらいで終わってしまいます。
わりと有名な映画だと思っていたのですが、知らない人が多いのでピックアップ。
おわりに
20年ほど前の映画ですが古くは感じないと思います。キャストも豪華ですし、ストーリーや映像が素晴らしい作品を集めました。派手なアクションがあったり、セットがあるわけではないのに、とても引き込まれる作品も多いです(さすがにブラックホークダウンは出だしから派手ですが)。古い映画なんてと思わず、ぜひ!
オンラインストリーミング
1ヶ月お試しができるのですが、無料で見られる作品が少ないのが難点。見たいと思う作品がだいたい有料という(つまり基本料金+αがいるケースも。U-NEXTさんは毎月ポイントが付いてくるので、それを使えますが、ポイントが足りなくなる!)。で、だいたい海外ドラマを見ています。海外ドラマが好きな方はレンタルするよりお得かなと思います。
オンラインストリーミング会社によって、無料作品や配信作品がまったく違うので、1度お試しするのはありだと思います。




