創作関係フォーラム

2021年6月6日

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ライトノベルの男性読者・女性読者

引用

管理人さん、こんにちは。以前、電撃小説大賞のトピ立てをさせていただいた者です。あたたかなお返事ありがとうございました!

ライトノベル新人賞の対象読者の性別についてご意見お伺いできればと思い、書き込みさせていただきます。

 

ライトノベルの新人賞の中には、応募要項における求める小説像のキャッチに、「(10代〜20代の)男性読者を意識した」などが明記されている賞をいくつか見かけます。

でも、ライトノベルを読むのは男性とは限りませんよね? もちろんレーベルにより、ほとんどの読者が男性であるのがうかがえる場合もありますが。

 

往年の「スレイヤーズ」や「涼宮ハルヒ」シリーズなどは、男女を問わず圧倒的に愛された気がしますし、今でも特に電撃文庫などは、人気シリーズも新人賞受賞作も、女性読者の心を掴む作品も多いのでは、と感じます(今年の大賞の「ユア・フォルマ」なども、女性主人公の心理描写に共感する女性読者は多いのでは、という気がしました)。……電撃小説大賞はメディアワークス文庫枠があることもあり、ライトノベル新人賞の中では特段にユニセックスな印象もありますが……スニーカーやガガガ、MF文庫Jをはじめ、他の賞はどうなのでしょう。

 

私事になりますが……、私の小説は多数の友人知人から「この作品は女性読者のほうが好きそう」といった指摘を受けます。実際に企画の段階で対象読者として想定したのが、電撃文庫好きの現役中学生の女の子(具体的な知人)だったりするのもありますし、作風もあると思いますし……もちろん数は少ないですが、男性読者さんからも楽しめたと言ってもらえることもありますが……。

電撃小説大賞の選評で好意的な言葉をもらったことに安心して、電撃をはじめ、ライトノベルを目指してきたのですが、明らかに女性読者向けである場合、今の時代だと、ライトノベルよりもライト文芸で勝負したほうがいいのではないか? など思うこともあります(もちろん両方目指せばよいのですが。笑)。

 

電撃大賞のことばかり語ってしまいましたが、そうしたユニセックスな雰囲気の賞がある一方、「男性読者」を具体的なターゲットにした賞があるのは、やはり「ライトノベル読者には男性が多い」ということなのでしょうか、あるいはハーレムものなど明らかに男性読者受けの良い作品を求めている、とレーベルが訴えている、と捉えればよいのでしょうか。

(ちなみに私の出身の女子中学校では明らか男性向けのハーレムもののラノベも回し読みしていましたが……笑)

質問箱のように利用してしまって大変恐縮ですし恥ずかしい限りですが、

ライトノベルの賞に向けて作品作りをするとき、男性読者を意識することはもちろん大前提で大事だと思いますが、一定数いる女性読者を意識することをどう捉えたらいいか、そもそも作品を男性向け・女性向けと判断することは大事なのかなど、管理人さんのご意見を聞いてみたく、書き込みさせてくださいませ。

P.S.ライトノベルについて書きましたが、一方でライト文芸は反転したように女性読者向けが多い中、やはり電撃大賞のメディアワークス文庫のみ、男性読者も多い気がします。なんだかふしぎな棲み分けの時代になってきたと感じますね……(笑)。

引用

こんにちは!メッセージありがとうございます。

なかなか難しい問題ですね。というのも、私の周囲ではライトノベルは圧倒的に男性読者が多いからです。確かに女性がライトノベルを読むこともありますが、ストーリーがおもしろい、キャラクターがかっこいい、アニメがおもしろかったなど、ある程度の人気作に手を出している印象です。とくにモエ系に手を出す女性は少なく、男性の支持がなくては初速がつかず続刊が難しいのではと思います。(あくまで私の周囲では、ですけど)

電撃がユニセックスであるというのはわかりますが、やはり私の周囲では電撃文庫は男性読者が多いですね。メディアワークスは男女どちらも読んでいるように思いますが、ライトノベル好きの男性が手を出しているかというと、やはり別な印象です。一部の人(なんでも読む人や特定のジャンルだけ好きな人)をのぞけばという但し書きつきになるのですが。

ちなみに、ハルヒを出したスニーカーや、同じ角川系のファンタジアなども、女性が読みそうな作品(つまりユニセックスな作品)も取っているように思うのですが、やはり女性が読んでいる印象はあまりないです。

ちなみに、ライト文芸はまた別のジャンルとして考えた方がいいと思います。電撃のメディアワークスは一般文芸のキャラクター重視小説をレーベルとした確立させたため、男性向け・女性向けの感覚がないように思います。逆に、角川文庫(のキャラ文芸ライン)や富士見Lなどのレーベルは明らかに女性読者(おそらくは十代~二十代よりもっと上の層で、十二国記を読んでいるような世代)をターゲットにしているのだろうと思います。角川文庫はビーンズの売れ筋作品をリバイバルしていますので。こちらは少女小説の系譜をくんでいるように思われます。

個人的には、男女を意識するより、レーベルを意識したほうがよいかなと思います。ライトノベルもライト文芸もレーベルごとに欲しがっているカラーはありますし、合う合わないもあるようなので、まずはいろいろな賞に出してみるほうがよいように思います。

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1です。管理人さん、丁寧で的を得た、貴重なご意見のお返事をありがとうございました!

やはりライトノベルは男性読者が圧倒的だということ、そして男女よりもレーベルを意識したほうがよいということ……迷走気味だったところを、改めて考えさせられました。そしてレーベルごとのカラーに関する管理人さんの洞察が鋭い! いろいろとうなずけるとともに、認識も新たにすることができました、感謝です。

最新記事にあった「使い回し」に関する一連の件、私はまったく見ていなかったのですが、Twitterでの流れも追えるような記事になっていて、大変考えさせられました。「ライトノベルでは他の賞でいいところまでいったものが受賞、ということもある」という感覚でいましたが、それは珍しい例だから話題になるのかもしれない、とも思わされました。

また、管理人さんが記事の中で書かれていた「A賞は使い回しNGだからA賞に先に出して、使い回しOKのB賞にはその次に……」というような考え方、投稿仲間との間でも普通に話題にしていたので、ひやりとしました。本当はそんな作意なく、本命の賞には本命として出し、その上で新たな本命を決めて再チャレンジするのも自由、という雰囲気になってほしいものです。

話題がそれてしまいましたが、毎度、投稿する身にダイレクトに突き刺さる記事に感謝しております。実は、数日後に応募する原稿の最終チェック中で、このサイトに書かれていたチェック方法などにも多大にお世話になっております……!

(「邪道だと思いつつ」「ラノベやライト文芸限定で通用する」と断りが入れられていた、台詞だけを読んで流れがわかるか確認する、というチェック法です。原稿を繰り返しすべて読んでいて、慣れでわからなくなってしまっていた流れが、浮き彫りにされるように把握できました)

貴重なご活動、これからも応援しております。

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メッセージありがとうございます。

ライトノベルは男性読者が圧倒的というのも、かなり限られた範囲なのであまり鵜呑みにされませんように(申し訳ない)。ただ、書店にいってもライトノベルコーナーにいるのは圧倒的に男性が多いように思います。今はこんな状況なので行かなくなりましたが、以前はよく大型書店にいっていました。

公募仲間がいらっしゃるのなら、その方達にも聞いてみてはいかがでしょうか。

またレーベルもこんな感じだったよなという記憶頼りなんで申し訳ないです。自分の学生時代の公募仲間はライトノベラーが多く、自然とライトノベルやなろうの情報はよく入ってきてました。その中にメディアワークスを意識してる人もいて、ライト文芸も注視してた感じです。ただ、どこまで正しいかのかは不安なので、一つの意見だと思ってください(^_^;)

原稿の最終チェックとのこと。9月末の〆切でしょうか。影ながら応援しております!