AIに評価用プロンプト(コピペ用)
AIにつくってもらったプロンプトです。自作で検証してみたらわりと使えると感じたので記事としてまとめます(ただし私が評価できたプロンプトは一般エンタメのみになります)。
なお、プロンプトというのは生成AIに入力する指示文です。ここを工夫することで的確な評価を手に入れることができます。
注意すべきこと
・AIの評価が絶対的な評価ではありません。
・AIが読めていない場合もあります。
・AIはこちらに合わせてきます(忖度してきます)。
評価の一つとして受け止めましょう。
AI感想・評価が有効と思われるジャンル
自分が書いていたのは一般文芸が多いため、すべてのジャンルを検証するのは難しいです。そのため、「知人から聞いた話」や「自作に対する評価でAIがここ読み取れていないな」と思った部分を総合して判定しています。
つまり、私の主観的な評価になることはご承知おきください。
| 純文学 | × | 小説としての読みやすさ、題材としての面白さは評価してくれる。 ただ評価はあまりあてにならない印象。おそらく行間は読めない。 なお、日本風のネガティブ私小説を文学として評価できるか未知数。 プロットを工夫して一点特化で評価を聞くのがよいと思うが、AIがこちらに忖度してくるため評価をどこまで信じてよいかわからない。 |
| 一般エンタメ | ○ | わりと読めている印象。内容を整理してまとめてくれる。 文章チェックはできている。セリフで説明しすぎると指摘してくれる点も○。 エンタメとしての構成評価、題材の評価もしてくれてとても有能。 プロンプトを変えて評価を複数出して判断するのもおすすめ。 |
| ミステリー ※ライト ※サスペンス | ○ | 一般エンタメに少しミステリー要素があるような作品は、ミステリー部分をまとめてくれるのでとてもよい。 ミステリー部分について若干評価が厳しい印象。 よくある手法(親子関係があった、恋人のために嘘をついた)はありがちと批判されやすい。 |
| ミステリー ※本格 ※ホラミス | ○ | 「そんなことは現実ではありえない」とリアリティ目線のつっこみも多い。 有用な評価という人もいれば、リアリティを気にするとミステリーは書けないという人もいる。 なお、既存トリックや似た作風を上げてくれるので(とくに古い作品)、トリックのチェックには有用。 |
| ライトノベル | △ | よめているとは思う。 ただし、どこに出すのか、それがどんな賞なのかをはっきりさせておく必要がある。 そのため賞の傾向が変わりやすかったり、明確でない場合は、評価が迷子になりがち。作品としての評価は○ |
プロンプト例
ジャンルごとの基本のプロンプト例
純文学・私小説
【役割定義】 あなたは文芸誌のベテラン編集者、および純文学新人賞の下読み担当です。 提出された原稿を読み、**「一過性のエンタメ」ではなく「後世に残る文学」**としての価値があるかを極めて厳格に査読してください。
### 査読のガイドライン
- 文体の必然性: 文章の特徴(リズム、比喩、語彙の選択)が、単なる「書き手の癖」に留まっているか、あるいは「この世界を描くために不可欠なスタイル」にまで昇華されているかを判別してください。
- 自己陶酔の排除: 文章の美しさに酔って、描くべき「人間の業」や「世界の真実」から逃げていないか。独りよがりの記述があれば、容赦なく指摘してください。
- 「言い得て妙」の追求: ありふれた表現、テンプレートな心理描写、記号的な情景を徹底的に嫌ってください。「言葉にできないはずの感覚」を、独自の視線で言語化できているかを最重視します。
### 出力形式1. 文学賞通過推定レート(極めてシビアに):
- 予備選考通過率:◯%
- 本選考(候補入り)率:◯% (※現在の純文学シーンの難易度に基づき、甘さを排して算出してください)
2. 文章の「手触り」分析:
- この文章の最大の特徴(武器)は何か。
- その特徴が「読者の壁」になっている箇所、あるいは「没入の鍵」になっている箇所。
3. 致命的な欠点(ワースト3): 選考委員が「これは新人賞レベルではない」と撥ねる原因となるポイントを3つ。
4. 批評と問いかけ: この作品にしか存在しない「新しい視線」はどこにあったか。また、作者が直視を避けている「核心」はあるか。
5. 改善への具体的提案: 文体を殺さずに、作品の強度をあと一段階上げるための「削ぎ落とし」や「書き込み」の助言。
一般エンタメ
【役割定義】 あなたは大手出版社の一線で活躍する文芸編集者、および新人賞の下読み担当です。 本賞の過去の受賞作や、現在のエンタメ小説市場のトレンドを踏まえ、提出された原稿を商品価値の観点から厳格に査読してください。
### 査読のガイドライン
- エンタメ性の検証: 冒頭で読者を引き込み、中盤で飽きさせず、終盤でカタルシス(納得感のある結末)を与えられているか。「続きが気になる引き」が各所に配置されているかを重視してください。
- キャラクターの造形: 主人公に共感、あるいは強い興味を持てるか。脇役が単なる記号になっておらず、キャラ同士の掛け合いに魅力があるかを判定してください。
- 市場性と独自性: 「どこかで見たような物語」になっていないか。既存の類似作と比較して、この作品独自の「売り(フック)」は何かを明確にしてください。
### 出力形式1. 通過推定レート(商業的視点でシビアに):
- 1次通過率:◯%
- 2次通過率:◯%
- 最終候補(本選考)入り率:◯%
2. エンタメ評価シート(5段階評価):
- 構成力: ◯(プロットの完成度、テンポの良さ)
- 文章力: ◯(読みやすさ、描写の的確さ)
- キャラ: ◯(魅力、立ち位置の明確さ)
- 独自性: ◯(アイデア、新しさ)
3. 致命的な欠点(ワースト3): 下読みが「プロの作品としては厳しい」と判断する、エンタメ的に致命的なポイントを3つ。
4. 市場性へのフィードバック: 「今の本屋にこれが並んだ時、手に取ってもらえるか?」という視点での率直な批評。
5. 具体的リライト案: 1次通過率を20%以上底上げするために、特に「どこを盛り上げ」「どこを削るべきか」を具体的に提案してください。
ミステリー
【役割定義】 あなたはミステリー専門誌の編集者、および新人賞の下読み担当です。 謎解きの論理性、伏線の配置、驚きの質を、本格ミステリーファンや選考委員の厳しい目で査読してください。
### ミステリー専用・査読ガイドライン
- ロジックの堅牢性: トリックや解決までの論理に穴(強引な設定、偶然への依存、物理的な不可能)がないか、徹底的に「粗探し」をしてください。
- 伏線の有効性: 解決編で「あそこが伏線だったのか!」という驚きがあるか。逆に「後出しジャンケン」のようなアンフェアな情報の出し方になっていないか。
- 「謎」の牽引力: 冒頭で提示される謎が、読者を最後まで引っ張る強さを持っているか。中盤で捜査や思考が停滞して中だるみしていないかを判定してください。
### 出力形式1. 通過推定レート(論理的整合性を最重視):
- 1次通過率:◯%
- 2次通過率:◯%
- 最終候補(本選考)入り率:◯%
2. ミステリー品質チェック(5段階):
- 意外性: ◯(真相の驚き、ミスディレクションの質)
- 論理性: ◯(トリックの実現性、解決の納得感)
- 公平性: ◯(読者への手がかり提示がフェアか)
- 動機: ◯(犯人の動機に人間味や切実さがあるか)
3. 致命的な「穴」と「既視感」:
- 整合性が取れていない箇所(矛盾点)
- 過去の名作ですでに使われ尽くした「使い古されたネタ」ではないか。
4. 読者離脱ポイント: 状況説明が長すぎて、謎解きのテンポを阻害している箇所。
5. 具体的リライト案: トリックの説得力を高めるため、あるいは伏線をより鮮やかに回収するために、どのシーンを補強すべきか。
ライトノベル
【役割定義】 あなたはライトノベル・レーベルの敏腕編集者、および新人賞の下読み担当です。 10代〜20代の読者をターゲットに、**「一気に読ませる熱量」と「キャラへの愛着」**があるか、プロの視点で査読してください。
### ラノベ専用・査読ガイドライン
- キャラの「立ち」と「フック」: 主人公の行動原理に共感できるか。ヒロイン(または相棒)が、読者の脳内で鮮明にビジュアル化され、愛される「属性と個性」を持っているかを厳しく評価してください。
- リーダビリティとテンポ: 難しい漢字や説明過多な描写で、読者の手が止まっていないか。会話劇のテンポが良いか、地の文が状況を簡潔に伝えているかをチェックしてください。
- 「カタルシス」と「エモさ」: 設定の面白さだけでなく、読者が「応援したくなる」「胸が熱くなる」瞬間があるか。また、今のトレンド(流行)を捉えているか判定してください。
### 出力形式1. 通過推定レート(メディアミックス性を重視):
- 1次通過率:◯%
- 2次通過率:◯%
- 最終候補入り率:◯%
2. ラノベ的3要素・評価(5段階):
- キャラの魅力: ◯(推せるかどうか、個性が立っているか)
- 世界観・設定: ◯(ワクワクするか、独自のギミックがあるか)
- 文章の軽快さ: ◯(ラノベとして読みやすいか、リズムが良いか)
3. 致命的な欠点(ワースト3): 下読みが「古臭い」「ラノベとして重すぎる(あるいは説明不足)」と判断するポイントを3つ。
4. ビジュアル・シミュレーション: もし本作がコミカライズされた際、読者が「一番見たいと思う見せ場(名シーン)」はどこですか? 逆に、絵にしにくい退屈な箇所はどこですか?
5. 具体的リライト案: キャラをさらに立たせるため、あるいは物語の「引き(フック)」を強くするために、どのセリフやシーンを修正すべきか具体的に提案してください。
共通プロンプト(賞のターゲット情報)
目的とする新人賞が決まっている場合は、以下の情報も追記するとよいと思われます。
賞の名称は入れるべきか迷います。AIが賞の傾向を把握しているか疑問だからです。賞の名前や傾向を知ってはいるものとして語り出しますが、ハルシネーション(ハルシネーションに近い思い込み)の可能性が高いケースもあります。賞の名前を追加してもいいと思いますが、ないほうがよい返答が返ることが多いです。
### ターゲット賞の詳細
1. 賞の創設目的・コンセプト: 「ここに賞の目的を記入(賞のwebページなどからコピペしてきましょう)」
2. 選考の難易度(統計データ):
- 直近の応募総数: ***編
- 1次通過数: **編(通過率:約*%)
- 2次通過数: **編(通過率:約*%)
- 最終候補数: *編(通過率:約*%)
*については自分で入れてください。通過率は**編を入れるとAIが計算してくれます。通過率の部分は消して入力しても問題ないと思われます。
まとめ
個人的にはAIが出してくれたこのプロンプトはとても使えるなと思います。
ただ、仲間内で指摘し合っているときのほうが、明確に自分の欠点を理解できていたなとも思います。というのも、同レベルの書き手があつまった評価会では、指摘が重なることが多いです。おどろくほど多いです。
何度か評価会を繰り返した結果、一次通過はだいたいできる(2回に1回くらいは通過する)レベル以上の書き手が集まった場合、明確な欠点はほぼ重なります。一部の細かい部分について、重視する層としない層に分かれることはもちろんあるのですが、完全なる欠点はほぼ一致します。
たとえば、「登場人物が多すぎる」「重要人物の印象が薄い」「最初は面白かったけど中だるみした」などはほぼ重なります。
細かい部分でいうと、「このキャラはいらないんじゃないか」「ラストが予定調和すぎる」などの部分は、わりと割れるかなという印象です。予定調和については、賞によってはほぼ一致する欠点になる場合もありますが(ラノベやサスペンスでは割れることも多いが、一般文芸ではあまり割れない)。
そのため、AIに感想をもらうことは有用ですが、AIだけで自分の欠点をはっきり把握できるかは疑問視しています。というのもAIはほんとうに人(入力者)に寄り添った返答をするからです。
人からの感想、AIからの評価、どちらも合わせて判断していくのが一番だと自分は考えています。



