カッパ・ツーの第五期がはじまったよ!

小説投稿と通過

第四期が最終選考なしで終わったので、五期は思ったよりはやくはじまりましたね。

公募に慣れた方にとっては、おどろくべき異色の賞です。

賞の概要

主催は本格大好きな光文社で、開催は不定期

これまでの受賞者は四人。阿津川辰海、犬飼ねこそぎ、真門浩平、信国遥

実はワンもあった

KAPPA-ONEが前身となります。
カッパ・ツーで選考委員を務める石持浅海さんと東川篤哉さんは、KAPPA-ONEの第一期の出身です(このときは一般的な公募ではなく、本格推理に掲載されたことのあるアマチュア作家から選出されたとのこと)。

特徴

・開催が不定期
・〆切が延びることもあったが、前回は伸びていない
・ガチの本格しか取らない
・受賞決定まで時間がかかることもある
・応募総数はマックスでも20作ほど(20作到達した時点で、〆切の報を出す)

改めてみてもヤバいと思います(笑)

カッパツーの通過率の高さ

まず驚くべきは通過率の高さでしょう。ちなみに、第一期から最新の第四期まではこんな感じです。他の公募になれた方は桁が間違っているのでは?と驚くような応募総数と通過率でしたが、第四期は最終候補すら出ませんでした。

第一期第二期第三期第四期
応募総数111599
最終候補数3330
受賞作1120

第三期については別記事を確認して下さい

第三期受賞作2冊

創元社のミステリーズ!短編賞も受賞している真門浩平さんのカッパツー受賞作の感想

こちらは信国遥さんの受賞作の感想

第四期は最終候補作なし

冷静に考えると、200作前後の作品が集まっている鮎川賞などでも受賞作が出ないことがあります。第一期~第四期までをトータルしても44作しかないので、受賞作どころか最終候補作が出なくても仕方がない気もします。

個人的には、第三期で2作も出たことが異常事態としかいいようがありません。

ただ、第四期は最終候補が出なかったものの、ジャーロ101号で各作品に選評が出ています。

その際、編集者3名がそれぞれの作品に○、△、×をつけているので、少なくとも3人の選者がいて、すべての作品に目を通しているらしいことがわかりました。

第一期~第三期まで、落ちた作品に選評をつけていたことはなかった(気がするので)、第五期も選評がつくかはわかりません。あまり期待せずに待ちましょう。

最終選考がなかった理由がジャーロに記載されていました。

「今回は本格ミステリーとしては認められない作品が多かった」

本格の旗手である鮎川賞でさえ、必ずしも本格色が強い作品が受賞するわけではありません。おそらく、本格は出尽くしているので本格色の強い作品が出にくくなっているのではないかと思います。

また、第四期のレベルが低かったわけでもないと思います。応募者に悠木さん(鮎川賞受賞)、雨地さん(ミステリーで多数の最終選考)、入谷さん(新潮ミステリーで複数回最終選考)がいらっしゃいます(注)。

そうそうたる応募者がいてさえ、編集者がためらいもなく、ほとんどの作品に「×」をつけている。

応募作が少ないものの、楽に最終へいけると思うなよと釘を刺しにきているなと思いました。

※無料版ジャーロでも選評が読めますので、購入するほどではと思われる方は無料版を読んでください。
※注 すべての賞を追っているわけではないので、もれがありましたら申し訳ありません。

第五期の〆切と応募要項

第五期の〆切:2026年7月末

カッパ・ツーのこれまで受賞作

第一期 阿津川辰海『名探偵は嘘をつかない』

阿津川さんを有名にしたのは、講談社タイガから出た『紅蓮館の殺人』でしょう。

なお、自分の知っている本格ファンの友人は、「カッパ・ツーは阿津川さんを排出しただけで設立された意味がある」といっていました。おおむね同じような感想を持っている人はいるのでは?

第二期 犬飼ねこそぎ『密室は御手の中』

第三期 信国遥『あなたに聞いて貰いたい七つの殺人』

第三期 真門浩平『バイバイ、サンタクロース』

他3作品と違い、これだけが短編連作です。

なお、W受賞したミステリーズ!短編賞の受賞作が入った短編集はこちらです。すでに文庫化しています!